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2025-07-09

【アート】Eテレ LOVE

自分など,いまだに「教育テレビ」と呼んでしまう世代ですが,最近のEテレ,なかなか見ごたえのある番組が多いように感じます.そんな中,先週末はお気に入りの番組が立て続けに放映されました.

「日曜美術館」 ビアズリー 禁忌(タブー)の線/戦慄の白黒(モノクローム)

25歳で夭逝した19世紀末のイギリスの画家,オーブリー・ビアズリー.その流麗かつ官能的な曲線で描かれた耽美な作品群.その代表作である「サロメ」は,どなたも一度は目にされたことがあるのではないでしょうか.


Aubrey Beardsley, "The Climax" -1893

間違って異世界に迷い込んだかのような感覚に襲われる,独特な作風.拒否感を覚えながらも美しさを感じたのは自分だけではないでしょう.番組内では漫画家の萩尾望都さんが独特の切り口で解説されていましたが,自分にとってビアズリーといえばやはりこちら.


画像出典:白泉社
魔夜峰央,"ラシャーヌ!"より"マドンナの涙"

学生時代にこの画を目にしたときは,それが少女漫画雑誌であることなど吹っ飛び,定期的に購入することになったのでした.この圧倒的なモノクロームの迫力,心の中をえぐられるような恐怖,畏れを感じたのでした.それが半世紀後にビアズリーの名を借りて論理的に解説されるなんて,素晴らしい世の中になったものです.

「クラシック音楽館」 ストラヴィンスキー/バレエ音楽"ペトルーシュカ"
これ,最初はその気は無かったのですが,演奏者の中に松田華音さんのお名前を見つけてしまったため,つい見てしまいました.

画像出典:Japan Arts
松田華音さん 新進気鋭のピアニスト,
決してビジュアル目的じゃ....ない
....と言い切れるのか?!

"ペトルーシュカ"ではピアノはあくまでも演奏楽器のひとつであって,ピアノ協奏曲のようにピアノが主役なわけではないのですが,逆にそれゆえに,指揮者をしっかりと見据えながらあくまでもオーケストラの一員として熱演する松田さん,最高にカッコよかったです.
あ,もちろんNHK交響楽団の演奏も,比較的あっさりしながらもそれぞれの場面が目に浮かぶ(特に第4部"謝肉祭の市"の場面転換の妙!),曲の出自を強く意識した,バレエの舞台が目に浮かぶ好演でした.

画像出典:毎日クラシックナビ
NHK交響楽団 昔は定期会員だったこともあるのですが,
田舎住まいだと気軽に聴けなくなりました

Eテレ,これからもNHKならではの番組を,期待できる一夜でした.

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