SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/30sec,f1.8 |
いつまで経っても学習しない,耄碌オヤジの懺悔です.
カメラを趣味としている方にはおなじみの魔界,「レンズ沼」.
今のレンズではこの写真は撮れない,このレンズだと新しい表現ができる....
などとあれこれ御託を並べつつ,新しいレンズに触手を伸ばす,
この沼に沈んでしまうと決して浮上できず,対処できるのは沈下速度を抑えるだけ.
実際,新しいレンズを手にすると一瞬沈下速度は鈍るのですが,再沈下は時間の問題とされています.
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/80sec,f1.8 |
沼の外から見れば,本人の写真技術が伴っていないのだから沼に沈み続けるのは当然のことですが,沼の住人にはそれが分かっていない,
というか,かたくなにその言葉を聞く耳を持ちません.
ということで最近治まっているかに見えた自分の沼生活ですが,先日また一歩沈んでしまいました.
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/160sec,f2.2 |
「Sonnar T* 135mm F1.8 ZA」
SONYがCarlZeissブランドで世に送り出した,大口径中望遠レンズです.
CarlZeissといえば,かつての日露戦争で,日本海海戦でロシアバルチック艦隊を撃破した東郷平八郎提督の愛用双眼鏡で有名となった,ドイツの老舗光学機器メーカーです.
で,沼の住人はこのような栄光のブランドが大好物で,「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」状態を招くわけです.
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/160sec,f2.2 |
もっとも道具は使いこなせないと意味が無いわけで,さらには現代では「Zeiss」は単なるブランド名であり,実際に製品を作っているのは日本の光学機器メーカーであることは周知の事実です.ですが,イイんです!
沼の住人たちが日本経済を回し続けているのですから!
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/80sec,f1.8 |
ところでこのレンズ,眺めるだけでうっとりしてしまい,所有感を満足させてくれます.
直径88mm,重量985g(まさに「重量」の表現がピッタリ!),見るからにガラスの塊で,加えて憧れのZeissブランドですから,これで良い写真が取れないワケがありません(と凡人は錯覚させられる).
実際は直径数mmのレンズを搭載するスマホでも大して変わらない写真が撮れるのに,沼の住人にはその言葉は禁句です.
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/25sec,f1.8 |
この135mmという焦点距離はポートレート撮影に最適,と一般的には言われていますが,自分の主な撮影場所は神社!(笑
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/60sec,f2.2 |
社殿の全体像を捉えたり,境内の奥行を表現するには,これほど苦労するレンズも無いと思うのですが,それが分かっているのに入手してしまう,まさに「住人」の面目躍如です.
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/60sec,f2.0 |
総重量2kgを超える機材を担いで延々と続く石段を登る,自業自得とはいえこの老体には厳しいなんてもんじゃありませんが,これで足腰の衰えが少しでも遅らせられるのなら,まさに神社の御利益ですね.
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/60sec,f2.0 |
と言いつつ,神社だけでは勿体無いので,不慣れなポートレートにも挑戦!
SONY α900 Sonnar T* 135mm F1.8 ZA 1/40sec,f3.2 |
今回お邪魔したのは,山梨県上野原の山中に鎮座する軍荼利(ぐんだり)神社.
RICOH GRIII 1/15sec,f4.0 |
駐車場までの参道は狭いので,軽自動車がおすすめ.
RICOH GRIII 1/30sec,f5.0 |