今回は,「美味探訪」と呼ぶより「家具探訪」と呼ぶべきかな.
素敵な椅子がお出迎えしてくれるカフェがあるというので,いそいそと出かけ来ました.
二十世紀を代表するデンマークの家具デザイナー,ハンス J. ウェグナー.
特に椅子のデザイナーとして有名で,生涯にデザインした椅子の数は500脚以上.
彼の名を一躍有名にしたのが,「ザ・チェア」の通称を持つラウンドチェアです.
ゴルフの世界で,最も伝統のある大会「全英オープン」が,「ジ・オープン」と呼ばれているのと同じですね.
ちなみに日本では,「神宮」とだけ言えば,それは伊勢神宮を差します.
1960年の米国大統領選挙の討論会で,候補者のジョン F. ケネディとリチャード ニクソンが使用し,
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| デザインされてから60年以上経った今でも 最高の椅子としての称号が与えられているそうです. |
以来,米国大統領ご用達となっているそうです.
「考え抜かれた構造は,それ自体が装飾となりうる」
ウェグナーの言葉ですが,実際に使うことの本質を徹底的に追求した形状は,一段とその美しさが体感できます.まさに日本の「民藝」と同じ思想ですね.
さすがに「ザ・チェア」を軽々しく体感することは困難ですが(お値段,自動車並み!),他の椅子であれば,気楽に楽しむことは可能です.
その特徴的な背もたれの形状から,日本では「Yチェア」の愛称で知られるモデル:CH-24.
1950年に発表されて以来現在に至るまで提供され続け,ウェグナーの代表作とされる名品です.
日本で言えば,柳宗理のバタフライチェア的な感じでしょうか.
■考え抜かれた構造の一例
(1) Y型の背板
| 完成形はもちろん, 組み立て方にも合理性が |
愛称の由来となっているY字型の背板ですが,この形状によって柔軟性を持たせ,座った際に安心して身体を預けられるとともに,部材がたわむことで,組み立ての際にアームの丸棒部材のホゾ穴に嵌め込み易くなっているのだとか.しかも使用中に発生するかもしれない割れのリスクも,一枚板に比べると格段に少ないのだそうです.
さらには,Y字の上部の隙間からアーム部を握ったり,あるいはY字の根元部分を掴んだりして,運ぶこともしっかり考慮されているんですね.
(2) アーム部と脚部
| 単純な部品で複雑な形状 |
この部材の曲線は見るだけでもうっとりする美しさですが,この曲線も複雑に(三次元的に)曲がっているように見えて,各部品ごとには二次元的なカーブなんですね.なので,部材を削り出す際にも効率的に,無理・無駄・ムラの少ない工程が可能となっているのでしょう.
美しい工芸品の中には,熟練の名工でないと造れないようなものもありますが,この種の障壁を排除したおかげで,我々庶民でもなんとか手に届く製品となるのでしょうね.
そんなYチェアが揃っているカフェが青梅にあると聞きつけ,今回の訪問と相成りました.
「maru.+BEANS CAFE」さん.
入室するとさっそく幾多のYチェアが,こんにちは.
総勢20脚程度でしょうか,これだけのYチェアが一堂に会するのは,ショールームでも珍しいかも?
| ここはシールームか?! |
オーナーさんによれば,Yチェアであることは言うに及ばず,この色にほれ込んだのだとか.
写真だとわかりにくいですが,深ーいブルーです.これはイイ!
| オーナー曰く ”青梅ブルー” |
オーダーは,ランチクレープと豆乳マルボナーラ,珈琲餡蜜,珈琲ゼリー.
メニューに関しては店名のとおり,豆にはこだわっているそうで,コクのある豆乳,餡蜜の小豆は手間がかかっている感じでした.
他には納豆ボロネーゼとかもあるそうですが,関西人にはちょっと... 勇者求む!
念願のYチェアに身体を預けつつ美味しいものをいただく,至福のひと時でした.
ご馳走様!
ちなみにYチェアと,今回の足となった暗黒卿BBとの間にも,少なからぬ共通点が.
Y字の背板の形状が鶏や七面鳥の鎖骨形状に似ていることから,Yチェアはウイッシュボーンチェアとも呼ばれます.
そう,BRZの後脚サスペンションは,ダブルウイッシュボーン!
念願のYチェアに身体を預けつつ美味しいものをいただく,至福のひと時でした.
ご馳走様!
| 木の温もりで リラックスできます |
ちなみにYチェアと,今回の足となった暗黒卿BBとの間にも,少なからぬ共通点が.
Y字の背板の形状が鶏や七面鳥の鎖骨形状に似ていることから,Yチェアはウイッシュボーンチェアとも呼ばれます.
そう,BRZの後脚サスペンションは,ダブルウイッシュボーン!

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